巷では、Twitterとブログを対立構造として取り上げることもありますが、実際には、補完関係にあると思っています。
1. Twitterがブログのメディアとしての質を高めているもともと日本のブログは、日記やライフログ的な使い方をしている方が多かったので、より気軽に、簡単に利用できるTwitterの方に利用者が移るのは自然でしょう。
一方、ブログ上でそういった使い方が減少することで、明確に伝えたい情報を持ったコンテンツが増え、メディアとしてのブログの価値は相対的に高まっているように感じます。
関連した問題として、最近、検索エンジンの結果にTwitterのつぶやきが上がってくることが増えましたが、殆どの場合、そこから目的とする情報を得られることはなく、検索エンジンがTwitterによるノイズを今後どのように扱っていくのかは興味深いところです。
2. Twitterがブログユーザを増やす
Twitterでは、情報がフローとしてどんどんと流れてゆき、またカスタマイズできるのはアイコンの変更くらいなので、文字のつぶやき以外の方法で伝えられる情報はほぼありません。
先日話題になった週刊ダイアモンドのTwitter特集でも、Twitterがきっかけで、ブログを開設したというインタビュー記事がありました。表現する楽しさを知ったTwitterユーザーが、情報をストックしてより長い期間読んでもらいたいという欲求を持ったり、リッチな表現の場として、ブログを選ぶというのは自然な結果でしょう
3. Twitterがブログへの動線となる
Twitterの魅力であり、その成長を支える特長は、公開APIによって様々な関連サービスが生まれたことです。 今使っているTypePadにも、ブログに投稿された記事のリンクを自動的にTwitterへ投稿してくれる機能がありますし、feedtweetのようなサービスを使えばどんなブログからも同様の機能を実現できます。 feedtweetの作者曰く、あるブロガーさんから、Twitterからブログへアクセスするユーザが急増し、ツール使用前に比べ、ページビューが増えているとの報告を受けたそうです。
4. 共感の場としてのTwitter、議論の場としてのブログ
ブログではオーナー(ブログの所有者)が存在するため、始めから主従関係が出来上がっており、それは記事に対するコメントという形で明確に現れています。
一方、Twitterでは発言もコメントも同じ枠組みで表示されるが故に、対等かつ緩やかな関係でつながっています。 その特性により、共感が発生しやすい場を形成しているのでしょう。
逆に、スレッドとして個別のトピックを追いかけにくいこと、文字数制限による曖昧さから、議論等を行うにはリスクが高く、そういった用途にはブログが適しているのではないでしょうか。
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