ガジェットマニアの為のアンドロイドタブレットの大本命、HTC Flyer (3G, SIMフリー, 32GBモデル)を購入しましたので、早速レビュー。
オフィシャルサイトを見ると、まるでソニーのキャッチコピーのような"A tablet like no other"を標榜するように、オリジナリティ(変なところ)溢れるデバイスであり、ガジェット愛がなければ理解不能な部分も満載です。(結論から言えば、全く万人向けではなく、普通の方は素直にiPad2を買ったほうが賢明です。)
まず、箱はこれです。
某りんごのマークの会社とそっくりのパッケージ(苦笑)。
フォームファクターは、GalaxyTabと同じ7inch画面、重さが420gであります。420gというのは600gのiPad2に比べ、かなり軽そうなのですが、大きさが小さいだけに密度が高いからなのか、何故かあまり軽く感じられないという罠。(でもiPad2と違い、電車で立ちながら持てます。)
競合のAcerのIconiaとかArchos 70に比べると、本体背面も金属ベースで高級感があるのですが…なぜかiPadのようにフラットではなくて、SIM等を収めているスライドケースが立体的に膨らんでおります。持ちやすいというメリットがある反面、デザイン上あまり好ましいとは思えず、突っ込みたくなる点であります。
スペックもちょっとマニアック。
- CPU:1.5Ghzとしか書いていませんが、 恐らくQualcomm Snapdragon MSM8255T 1.4GHzを1.5Ghzにクロックアップした代物のようです。(今時のDual Coreじゃありません!)
- OS: Android 2.3.3 + HTC Sense (そう、Honeycombじゃないのです!)
- メモリ: 1GB
- ストレージ: 32GB (32GBのうち、約20GBがTablet Storage、約8GBがInternal Storageとして空き容量があります。ちなみにTablet StorageはSDカード1として見えています。)
- microSDHCスロット(こちらはSDカード2として見えます。)
- カメラ:5M pix AF (フロントに1.3M pixのカメラもあり。)
- ネットワーク:HSPA/WCDMA
- Bluetooth: 3.0 with A2DP
- WiFi: 802.11 b/g/n
競合はみんなTegra2なのに、この唯我独尊な感じが、マニア心をくすぐります。
ちなみに付属品は、スタイラス(そう、お絵かき機能付き)と、充電器、それからキャリーケースなのですが、このケース、最初付属していることすら、全く気がつきませんでした。
なぜなら、表蓋の裏側に張り付いていたから。(色も白いし、わかんねーよ。)
オシャレ&高級感ありのケースですが、封筒型なのでいちいち出さないと使えないことと、スタイラスペンホルダーがきついので、実用性はかなり低いです。(泣)
というわけで、ケースは別途購入をお勧めします。私は、HTC 純正の手帳型ケースを買いました。
さて、肝心の体感速度ですが・・・かなり速いです!
UI操作やブラウザ等の基本機能では、以前借りていたXoom (Tegra2 + Honeycomb 3.0)やiPadよりも速く、iPad2と同程度のレスポンスで、全くストレスを感じません。HD動画でカクつくこともなく、体感的にはデュアルコアと比較しても遜色ありません。(ただし、消費電力的にはデュアルコアの方が有利でしょうが。)ちなみにQuadrant Standardのベンチは2063で、実際、Xoomと大差なかったです。
一方、Flyerの目玉であるスタイラス機能に関しては、悪くは無いのですが、少々残念な感じであります。
まず、対応するアプリが限定的。標準のHTC Noteと、Reader (電子書籍リーダー。Koboという電子書籍会社と提携している)、それからスクリーンショットを撮って上書きする機能のみ。
そして、スタイラスの感応速度が遅い。他のブログで問題ないと言っている人が多いですが、実際にはワンテンポ遅れる感じで、個人的にはちょっと許せないレベル。しかも感度が足りず、もっと繊細なタッチも読み取って欲しいところ。ここは改善を望みたいところです。
ちなみにHTC NoteはEvernote APIを使った多機能なメモアプリ(詳細は動画を参照)で、Evernote上にデータは全部保管されます。Evernoteのヘビーユーザの自分にはかなり嬉しい機能です。
しかし、このアプリ、なぜかセットアップ後の1日間くらいは頻繁に異常終了するのですが、しばらくすると安定します。(謎)
という訳で、次回はRoot奪取編に続きます。